「スマホだけでイラストを描いてNFTアートとして出品できるの?」
結論、PCが無くともスマホだけで本格的なNFTアートを作成することが可能です。
当記事では、iPhone・Androidそれぞれに対応したおすすめスマホアプリの紹介と、NFTデジタルアートの作り方を実践付きで解説しています。
スマホでNFTアートにチャレンジしてみたい方はお役立てください。
なお、『NFTアートの作り方』の記事でも同様に解説しています。

NFTアートが作れるスマホアプリおすすめ3選
スマホでNFTアートが作れる、使いやすいお絵かきアプリを紹介します。
お絵かきアプリと一口にいっても、描きたい作風によっておすすめのアプリは異なります。
ご自身のイメージする作風に合わせたアプリを選ぶのがおすすめですが、紹介するアプリは全て無料で使えるので一通り触ってみてはいかがでしょうか。
- ibis paint X
- 8bit Painter
- Tayasui Sketches
それぞれペイントアプリの特徴をご紹介します。
ibis paint X|通常のイラスト制作向き
ibis paint X | |
使いやすさ | [star rate=”3″] |
機能の多さ | [star rate=”5″] |
向いている作風 |
一般的なイラスト
|
対応デバイス | ・iPhone ・Android |
ibis paint X(アイビスペイント)は、スマホで絵を描く人達の間ではもっとも一般的なアプリはないでしょうか。
お絵かきソフトの基本的な機能も一通り揃っており、簡単なものから本格的なイラストまでアイビスペイントだけで完結してしまう程です。
基本無料で利用できますが、有料版にアップグレードすれば、広告の非表示や一部ブラシが使えるようになります。
NFTアートをこれから始める初心者の方にも非常におすすめできるアプリです。
当記事では、こちらの章でアイビスペイントを使ったNFTアートの作り方をメイキング式で解説していますのでお役立てください。
8bit Painter|ドット絵制作向き
8bit Painter | |
使いやすさ | [star rate=”5″] |
機能の多さ | [star rate=”2″] |
向いている作風 | ドット絵 |
対応デバイス | iPhone Android |
8bit Painter(エイトビットペインター)は、ドット絵の制作におすすめです。
必要最低限の機能を備えているので「まずは簡単なドット絵を作ってNFTアートに慣れてみたい」という方にも良いかもしれません。
Tayasui Sketches|本格的な厚塗りイラスト向き
Tayasui Sketches
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|
使いやすさ | [star rate=”4″] |
機能の多さ | [star rate=”3″] |
向いている作風 | リアルな厚塗り |
対応デバイス | iPhoneのみ |
Tayasui Sketches(たやすいスケッチ)はブラシが特徴的なお絵かきアプリで、リアルな油絵のようなデジタルイラストを描けるスマホアプリです。
シンプルな機能性でありながらリアルタッチな絵を描けるので、普段油絵や水彩画などアナログで絵を描く方におすすめです。
【実践で解説】スマホでのNFTアートの作り方
スマホのお絵かきアプリを使ったNFTアートをの作り方を解説します。
簡単なものですが、このイラストをお絵かきアプリの「ibis paint X(アイビスペイント)」を使って指とiPhoneで制作してみます。
イラストは以下の工程を踏んで描きます。
- キャンバスを準備する
- 下書き
- 線画
- 塗り
- 陰影付け
- NFT化
イラストの描き方は作風や好みによりますが、デジタルイラストであれば基本といえる描き方なのでこの手順で制作してみることをおすすめします。
なお、各手順ではレイヤー機能を使います。
必須ではありませんが、とても便利な機能なので覚えておくことをおすすめします。
キャンバスを準備する
まずはキャンバスを作成し、イラストを描く準備をします。
①アイビスペイントを開いたページからマイギャラリーをタップします
②マイギャラリーには完成したイラストが保管されます。画面左下の[+]をタップしてキャンバスを作成します
③キャンバスのサイズを設定します。Twitterのアイコンやヘッダーなど用途に合わせたサイズを設定しますが、ここでは[SD(高速)]を指定します
④キャンバスが作成されるので、画面右下の[四角の中に1が書かれたアイコン]をタップし、レイヤー設定画面を開きます
⑤レイヤー設定画面を開いたら、[+]をタップしてレイヤーを作成します。ついでに今後使用するレイヤーも作成していますが、都度追加でも構いません。
画像では分かりやすいよう各レイヤーに名前を付けています。[︙]をタップし[レイヤー名変更]から行えます。
レイヤーの順番を間違えても、[≡]をタップしながらスワイプすれば順番を変えることができます。
下書き
作成した[下書きレイヤー]に下書きを描きます。
絵の構図を決めておくものなので、ざっくりと大雑把に描いてしまって大丈夫です。
後々、黒色でペン入れすることを踏まえて、黒以外の色で下書きをすると見やすくなります。
(詳しくは塗りの手順で後述しますが、画面下中央の[■アイコン]で色を変更できます)
ペン入れ
下書きが完成したら[下書きレイヤー]の二つ上にある[線画レイヤー]に切り替え、ペン入れをします。
線が良い感じに決まらなかった場合や間違えた際、画面を指2本でタップすることで一つ前の動作に戻すことができます。ペン入れに限らず頻繁に使う機能なので覚えておいて損はないでしょう。
線画が完成したら、[目のアイコン]を押して[下書きレイヤー]を非表示にします。
塗り
線画が完成したら、[線画レイヤー]の一つ下にある[塗りレイヤー]に切り替え、色を塗っていきます。
画面下中央の[■アイコン]は色の設定を、そのすぐ左の[●アイコン]はペンの種類や太さを設定する画面が開きます。
色設定の画面はこんな感じです。周囲の〇はカラーを、中央の◇は濃淡をそれぞれ設定できます。
ペン設定の画面はこんな感じです。色塗りの際はペンをある程度太くした方が塗りやすいかと思います。ペンの種類は好みのもので構いません。
ベースとなる肌色で全体を塗っていきます。はみ出した部分は後で調整すれば良いので、ざっくりと塗ります。
今度は茶色を使って、二色目の毛色を置きます。ここでもざっくりと塗っていきます。
大まかに色を置いた後は、はみ出した部分は消しゴムを使って削り、二色の境目はそれぞれの色で細かく調整していきます。
今回、肌色と茶色の二色の切り替えはスポイトツールを使いました。先程の[●アイコン(ペンの設定)]の左の[ツールボタン]を押し、メニューを開くとスポイトがあります。
スポイトツールを有効にした状態で、欲しい色の箇所をタップするとその色が抽出されます。
ざっくりと塗った体色の部分を調整していき、白目や乳首の細かい部分を塗ったら色塗りは完成です。
イラストの作風によっては、この時点で完成でも良いかもしれません。
陰影付け
色塗りが完了したら陰影を付けて絵に立体感を出します。
まずは[塗りレイヤー]の一つ上にある[陰影レイヤー]の設定をします。
先程のレイヤーの透明度のスライダーを[30%]に、デフォルトでは[普通]になっているブレンドモードを[乗算]に変更します。
これらのレイヤー設定は描いた絵を確認しつつ適宜行えば大丈夫ですが、透明度を下げないと単なる色の上塗りになってしまうので注意。
陰影の色を決めますが、ここは完全に絵のタッチ次第になります。
とはいえ単に黒色を置いてしまうと少し無機質なイメージになってしまうので、ここでは陰影にくすんだ赤紫を置きます。
先ほどの色塗り作業と同じように、ざっくりと塗っては消しゴムで削っての調整を繰り返します。
「少し陰影が濃いかな?」と思ったらレイヤー設定の[透明度のスライダー]を下げて調整しましょう。
陰影を入れる感覚が掴みづらい場合は、[塗りレイヤー]を非表示にして色無しの状態で陰影付けをしてみるとやりやすいかもしれません。
陰影付けが済んだら、画像を保存します。右下の[←アイコン]をタップしてメニューを開き、[PNG保存]をタップすればスマホにイラストが保存されます。
[透過PNG保存]で保存すれば、何も描いていない背景部分が透過された状態で保存されます。イラストの使用用途に応じて使い分けるのが良いかと思います。
これで、スマホでデジタルイラストを描くことができました。
画像をNFT化(Mint)
最後に作成したイラストをOpenSeaで、NFTと紐付け(Mint)すれば作品がNFTアートとなります。
OpenSeaでのMintの大まかな手順は次の通りです。
- OpenSeaにウォレットを接続し、アカウント設定する
- OpenSeaでコレクションを作成する
- コレクション内にアイテム登録(イラストをアップロード)する
これでデジタルアートがNFTアートになりました。
詳しい手順と出品方法については『NFTアートの販売方法』の記事で解説していますので、併せてご覧ください。

イラスト制作時にあると便利なもの
NFTアートのデジタルイラストをスマホで描くうえで、あると便利なものを紹介します。
必須というわけではないので無くても制作に支障はありませんが、本格的にイラスト制作に取り組む場合に役立ちます。
- タッチペン(スタライスペン)
- 左手デバイス
- 二台目のタブレット
それぞれの用途を解説していきます。
タッチペン(スタライスペン)
タッチペンはスタライスペンともいい、タブレット端末専用のペンです。
スマホでNFTアートを作る場合に是非おすすめしたいアイテムです。
狭いスマホ画面に指でイラストを描くのはなかなか骨が折れる作業です。
スタライスペンを使えば細かく絵を描くことができるので、描きやすさが格段に上がるのが実感できると思います。
安いものは100均で手に入るので、まずは使い心地を体験してみるのが良いかもしれません。
少し良いスタライスペンであれば、楽天やAmazonで1,000~2,000円程度で手に入るので、それほど痛い出費でもありませんね。
左手デバイス
左手デバイスとは、お絵かきアプリの機能「戻る」「拡大」「ペン/消しゴムの切り替え」等のショートカットをボタンに割り当てることで素早く操作ができるアイテムです。
通常、スマホ画面だけだと各機能を使おうと思った時に、アプリ内のボタンをタップする必要があります。
右手は絵を描くのに集中し、アプリ機能のショートカットは左手で…という意味で左手デバイスといいます。
「イラスト制作をもう少し効率化させたいな…」というときに役立ちます。
二台目のタブレット
イラストを描く場合、資料を参考にしながら絵を描く機会は多いはずです。
スマホ一台だと、資料を確認するためにわざわざ画面を切り替えるのは非常に手間かと思います。
そこで二台目のタブレットで資料を確認しつつ、スマホで絵を描く…というやり方がラクです。
しかし、そのために二台目のタブレット端末を導入するのなら、iPadをお絵かき用に新しく購入して現在のスマホを資料確認用に運用するほうが良いかもしれません。
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